2018年度(第31回)社会福祉士国家試験解説 第37問 地域福祉の担い手や組織

問題 37

地域福祉の担い手や組織に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。
1 厚生労働省の「社会保障審議会福祉部会報告書~社会福祉法人制度改革について~」(2015 年(平成 27 年))では,社会福祉法人の今日的意義は,他の事業主体ではできない様々な福祉ニーズを充足することにより,地域社会に貢献していくことにある
とした。
2 中央共同募金会の「参加と協働による『新たなたすけあい』の創造」(2016 年(平成28 年))では,共同募金を災害時の要援護者支援に特化していくこととした。
3 厚生労働省の「地域力強化検討会最終とりまとめ」(2017 年(平成 29 年))では,介護保険法を改正し,多機関協働による支援の中核機関を地域ケア会議で決めることとした。
4 全国社会福祉協議会の「社協・生活支援活動強化方針」(2018 年(平成 30 年))では,市町村社会福祉協議会が生活困窮者の自立支援を中心に活動を展開していくこととした。
5 全国民生委員児童委員連合会の「これからの民生委員・児童委員制度と活動のあり方に関する検討委員会報告書」(2018 年(平成 30 年))では,民生委員・児童委員に対して給与を支給することとした。


引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

またまたしんどい問題。消去法で正答率をアップさせていく作戦で。

結論から言うと、正答は1

これはたまたま私が社会福祉法人で働いていて、社会福祉制度改革の中身を一定理解しているからかなと。そうじゃないと、この文字の羅列でわけが分からなくなるかもしれません。いずれにせよ、社会福祉法の理解をしているか否かで、社会福祉士国試での得点力がググっと上がりますから、優先的に取り組みたいところです。

選択肢2ですが、” 共同募金を災害時の要援護者支援に特化 ”というくだり。2011年の東日本大震災大震災発生直後は、例えば日本財団さんの車両助成等について、被災地優先での助成を行っていたのを覚えています。一時的にそのような対応をすることはもちろんあると思いますし、所得税の復興税のように、一定の長期間にわたって課税するようなことも現実にありますが、共同募金について、(この選択肢のように)恒久的に財源をそちらに充てるというような事実はないです。

選択肢5、” 民生委員・児童委員に対して給与を支給 ” → 給与を支給するという話は聞いたことが無いですね。民生院については、ボランティアということ(全社協のHPを参考)、なりて不足というあたりは覚えておいたほうがいいと思います。

余談ですが、いわゆる高齢者介護の総合事業は”多様な担い手”ということで、ボランティアの活用をして・・・なんて話がありますよね。民生委員の担い手がいなくて困っているのに、都合よくボランティアに頼るのは無理があるのでは?と思います。そんなことも関連付けて覚えると良いのではないでしょうか?

3択まで減らしたところで、わからないときは勘でいくか・・・

選択肢4の、”生活困窮者の自立支援を中心に活動を展開”なんて書かれてると、もっともらしいな・・・と思いました。実際には原典をあたってみようかと思います。しっかり知識がある人は、誤りと即答できるかもしれませんね・・・自分は理解が浅く、わかりませんが。

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