2018年度(第31回)社会福祉士国家試験解説 第27問 世界幸福度報告書(World Happiness Report)
問題 27
国際連合の協力組織が公表している「世界幸福度報告書(World Happiness Report)」の 2017 年版の内容に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。
1 幸福度の指標として,生活満足感のような主観的意識が考慮されている。
2 一人当たりGDPは,幸福度の指標としては考慮されていない。
3 社会とのつながりなど社会関係の豊かさは,幸福度の指標としては考慮されていない。
4 日本の 2014-2016 年における幸福度ランキングは,公表された 155 か国中上位4 分の 1 に入っている。
5 日本の 2014-2016 年における幸福度は,2005-2007 年と比べ変化していない。
(注) 国際連合の協力組織とは,国連とアメリカのコロンビア大学が設立した「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」(Sustainable Development Solutions Network)のことをいう。
引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題
同一国試の中で、重複している問題はチャンスかも?
27問目。幸福度ですか・・・どこかで出てきましたね。第15問です。
”社会の福祉水準を測定する社会指標”として、幸福度指標を選ばせる問題でした。ポイントとしては、日本はGDP3位の経済大国だが、主観的幸福感は低い、ということです。このことを認識できていれば、選択肢1は即答できるのではないでしょうか。
また、受験テクニック的には、以下の選択肢
2 一人当たりGDPは,幸福度の指標としては考慮されていない。
3 社会とのつながりなど社会関係の豊かさは,幸福度の指標としては考慮されていない。
5 日本の 2014-2016 年における幸福度は,2005-2007 年と比べ変化していない。
このような〇〇していない、という選択肢は間違いのことが多いですね(絶対ではない)。また、GDPといった経済力や、社会関係の豊かさが”幸福感”と一定の相関があることは、自然かと思います。あえてそこをひっかけてくる場合もあるので注意は必要ですが。
また、選択肢5ですが、両期間で大きく社会は変化しました。何があったのでしょうか。東日本大震災です。国試では、震災に直接的・間接的にかかわる問題が出題されており、この傾向は今後も続くと思われます。常にそのことは念頭に置いたうえで試験に臨むべきでしょう。
原典のWorld Happiness Report 2017をお示ししますので、ぜひご一読ください(英語です)