2018年度(第31回)社会福祉士国家試験解説 第21問 フリーライダー
問題21
次のうち,「フリーライダー」に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 他者からの矛盾した命令を受け取ることで身動きがとれない者
2 自分の利益を得るために他者を裏切ることを選択する者
3 他者との比較で剥奪感を抱いている者
4 自ら負担することなく集合財を享受する者
5 自分の効用を引き上げるために他者の効用を引き下げる者
引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題
これはボーナス問題。フリーライダーの意味を知っているかいないかだけ。
フリーライダー。その語感から一定推測が出来るかもしれませんね。直訳すると”タダ乗りする人”ですが、そのまま受け取っていただければ良いのではないかと。正答は4です。
以前、別記事でNIMBY(not in my back yard)について触れたことがありますが、合わせてご覧ください。
関連付けて、障害者差別解消法や、生活保護なども振り返っておきたい。
障害者差別解消法における合理的配慮については、また改めて書きたいと思いますが、様々な国家試験で取り上げられる注目度の高い論点ですね。社会福祉士は当然のことながら、公認心理師、直近の保育士試験でも出題されていました!合理的配慮の中身(何がどこまで求められているのか)はしっかりおさえる必要があります。
障害者への配慮は”逆差別”という人がいるが、そうなのか?
世の中には、”障害者が配慮されるのは、優遇されすぎだ”という人がいます。本当にそうでしょうか。自分自身が将来障害者になったら、という視点が欠落していますね。同様に配慮がされるはずです(であって欲しい)。以前にも書きましたが、私たち人間の一寸先は闇なのです。昨日元気だった人が、明日にはバスにはねられ、この世を去るかもしれませんし、命は助かっても、下肢機能を全廃することもじゅうぶんあり得ます。公的扶助を受給することとなるかもしれません。
専門職たる相談員には、人権感覚が非常に求められていると思います。いろいろな意味で”多様性を持つ人々”の支援にあたることになりますから、単に試験対策ということだけで無く、昨今の社会問題にも敏感になっていく必要があると思います。