2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第59問 特別支援学校高等部卒業後の進路

問題59

 事例を読んで,各関係機関の役割に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
特別支援学校高等部を卒業見込みのHさん(Q県R市在住,軽度知的障害,18 歳,男性,両親は健在)は,卒業後,実家を離れ県内のS市にある共同生活援助(グループホーム)への入居と一般就労を目指し,各関係機関に相談している。

1 特別支援学校の特別支援教育コーディネーターが,サービス等利用計画案を作成する。
2 Q県が共同生活援助(グループホーム)の支給決定を行う。
3 S市が成年後見の申立てを行う。
4 相談支援事業所の相談支援専門員が,共同生活援助(グループホーム)への体験入居を提案する。
5 Hさんの卒業後,R市がHさんの就労先に職場適応援助者(ジョブコーチ)を派遣する。


引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

介入を急がない、性急な行動は×が鉄則

事例問題です。事例と言いながら、これはどちらかというと知識を問う問題かと思いますね。とはいえ、社会福祉士の事例問題にありがちな、コツでなんとなくわかる問題でもありますね。

正答は4,まずは”提案”する、と言う内容は正答の可能性高し

選択肢をざっ、と眺めてみると、1から順番に作成する、行う、行う、提案する、派遣すると、選択肢4の提案するのみが、一歩引いたような表現ですね。実際これが正解です。これは絶対とは言えませんが、サイコロ転がすよりは勝率高いと思いますので、どうにもわからないときは、いわゆる受験テクニックで神頼みするのは悪くないと思います。

知識を問う問題なので、選択肢の中身は復習しておくこと

選択肢1 特別支援教育サポーターが、サービス利用計画を作成することはなく、基本的に外部の専門家との調整役となります。

選択肢2 障害福祉サービスの支給決定は、原則市町村が行います。したがって、Q県が~のくだりが誤り。

選択肢3 成年後見の市町村長申し立てについて。軽度知的障害の方で、両親も健在とのことですから、市町村長申し立ての対象にはならないですね。

選択肢5 ジョブコーチは、訪問型の場合通常は社福法人から派遣されますね。(以前、補助金でジョブコーチの研修へ行く構想が勤務先でありました。)就労移行支援事業所が行う場合もジョブコーチと呼ぶ場合があるようです。

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