2018年度(第31回)社会福祉士国家試験解説 第48問  第 5 期障害福祉計画(2018 年度(平成 30 年度)開始)を作成するための基本指針

問題 48

第 5 期障害福祉計画(2018 年度(平成 30 年度)開始)を作成するための基本指針に関する次の記述のうち,正しいものを 1 つ選びなさい。


1 障害者等の自己決定の尊重と意思決定の支援が,基本理念に新たに追加されている。
2 2018 年度(平成 30 年度)から,障害児の支援の提供体制を確保するため,障害児福祉計画を併せて策定することとされている。
3 地域生活から福祉施設入所への移行のための数値目標が掲げられている。
4 就労移行支援事業等を通じた,福祉施設から一般就労への移行者数は,2016年度(平成 28 年度)実績の 1.0 倍に設定されている。
5 児童発達支援センターを各都道府県に少なくとも 1 か所以上設置することが基本となっている。


引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

消去法でわかる問題かも。

基本指針ですが、厚労省HPに掲載されています。全部で37ページあるためなかなかのボリュームですが、一度目を通すと良いと思います。その前提で選択肢を見ていきます。

選択肢1 誤り

一 基本的理念

市町村及び都道府県は、障害者総合支援法や児童福祉法の基本理念を踏まえつつ、次に掲げる点に配慮して、総合的な障害福祉計画及び障害児福祉計画(以下「障害福祉計画等」という。) を作成することが必要である。

1 障害者等の自己決定の尊重と意思決定の支援 共生社会を実現するため、障害者等の自己決定を尊重し、その意思決定の支援に配慮するとともに、障害者等が必要とする障害福祉サービスその他の支援を受けつつ、その自立と社会参 加の実現を図っていくことを基本として、障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の提供体制の整備を進める。

出所: 第 5 期障害福祉計画(2018 年度(平成 30 年度)開始)を作成するための基本指針

1 障害者等の自己決定の尊重と意思決定の支援が,基本理念に新たに追加されている。 →確かに、障がい者等の自己決定の尊重と意思決定の支援について言及されています。が、これは以前から有る文言ですね。内容的にも、当たり前というか、今ごろ追加するような無いようじゃないですね。指針の一番最初に書いてある内容で、最も基本的な内容です。

選択肢3 地域から施設って・・・逆ですね。

3 地域生活から福祉施設入所への移行のための数値目標が掲げられている。 → 地域移行支援、というものを理解していれば、この選択肢は選ばないですね。真っ先に除外できる内容だと思います。誤り

選択肢4 1.0倍って・・・増やしていくのでは?

4 就労移行支援事業等を通じた,福祉施設から一般就労への移行者数は,2016年度(平成 28 年度)実績の 1.0 倍に設定されている。  → これも簡単ですね。1.0倍って事は、増やさないと言っているわけです。これも簡単に除外できる選択肢かな。誤り

選択肢5 これはもしかしたら間違えた人がいるかも・・・

5 児童発達支援センターを各都道府県に少なくとも 1 か所以上設置することが基本となっている。 → 都道府県では無くて市町村です。

厚労省資料、 ”第5期障害福祉計画等に係る国の基本指針の見直しについて” をご覧ください。A4、1枚にまとまっています。

消去法で選択肢2が正解

この問題の嫌らしいところは、 ”第5期障害福祉計画等に係る国の基本指針の見直しについて” を読んでも、” 障害児福祉計画を併せて策定することとされている ”は、書かれていません。しかしながら、消去法で選べるようにはなっていたり、あからさまにおかしい選択肢が混じっているので、だいぶ絞れるとは思います。それでも、いやらしい問題には違いないかと思います。

  • X

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です