2018年度(第31回)社会福祉士国家試験解説 第11問 防衛機制

問題11

防衛機制に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。


1 父から叱られ腹が立ったので弟に八つ当たりした。これを置き換えという。
2 攻撃衝動を解消するためにボクシングを始めた。これを補償という。
3 苦手な人に対していつもより過剰に優しくした。これを投影という。
4 飛行機事故の確率を調べたら低かったので安心した。これを合理化という。
5 失敗した体験は苦痛なので意識から締め出した。これを昇華という。

防衛機制は、代表的なものを覚える

選択肢1 置き換え 父から叱られたため、本来であれば(叱った)父に反抗したいところですが、それがかなわないため弟に置き換えて八つ当たりをする。正答です。

選択肢2 昇華 不健全な衝動・欲求を芸術やスポーツなど社会的に評価されるものへと昇華させるものです。なお、補償や代償と間違えないようにしたいところです。補償は劣等感をベースに、他の行為を努力して補うこと。野球で守備が苦手だから代打で頑張るとか、勉強苦手だから体育頑張るなど。代償は、達成できない目標を、他に置き換えて解消することです温泉行きたいけど、スーパー銭湯にしておくなど。

選択肢3 反動形成 苦手な人に優しくする、逆に、好きな人にわざと素っ気ない態度をとる。これはあるあるかも知れないですね・・・

選択肢4 合理化とは、自分の中の不満を、理屈をつけて正当化して消化することです。合理化のわかりやすい例として、イソップ童話の「酸っぱいブドウ」がよく挙げられますよね。高いところに有って、食べられないブドウを「酸っぱい」ことにして、食べられなくても良いや・・・と。この選択肢とは合致しませんね。

選択肢5 抑圧 失敗した体験を無意識下に押し込めてしまい、心を守ろうとするのが抑圧です。

種類が多いので、ポイントとなるものを抑えるのもひとつ

以上簡単に説明しましたが、防衛機制は他にも色々あります。全部覚えるのは大変かと思いますので、ポイントとなるものはしっかり抑えておくと消去方で回答できるようにした方が合理的かも知れません。ボリュームがある試験なので、一定の割り切りも必要かと思います。個人的には、今回出てきた昇華、合理化、反動形成、抑圧、置き換えは覚え安い内容と思いますのでキーワードと関連付けて覚えると良いと思います。(合理化=酸っぱいブドウとか)そうすれば、少なくとも選択肢1つは潰せるので、鉛筆サイコロ転がしの確立が上がりますよ。

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