介護支援専門員(ケアマネ)への道

介護職としての経験を積み、ケアマネを目指すー そのような目標を持っておられる方は多いのでは無いでしょうか。実際に資格取得までの道を、実体験も交えながら解説したいと思います。

ケアマネの受験資格

まず第一に、ケアマネは国家資格ではありません

試験は各都道府県の管轄となります。

第六十九条の二十七 都道府県知事は、その指定する者(以下「指定試験実施機関」という。)に、介護支援専門員実務研修受講試験の実施に関する事務(試験問題作成事務を除く。以下「試験事務」という。)を行わせることができる。
2 前条の規定は、指定試験実施機関が行う試験事務に係る手数料について準用する。

引用元:介護保険法

上記のように、実務は外部機関に委託することができることとされており、社協などが窓口となっています。

実務経験5年が必要

ケアマネになるためには、実務経験が必要です。実務経験として認められる具体的な業務内容は、法定資格又は相談援助業務とされています。

医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、 作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生 士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄 養士(管理栄養士を含む。)、精神保健福祉士
通算実務経験年数が 5 年 以上かつ、当該業務に従 事した日数が 900 日以上
「別記」に掲げる相談援助業務に従事する者 同上

相談援助業務の範囲について、具体的には「生活相談員として従事した期間」と該当し得るかと思います。例えば軽費老人ホーム、特別養護老人ホーム、通所介護(デイサービス)などでは「生活相談員」の配置が義務づけられていますが、その資格要件は社会福祉主事任用資格などが対象となっています。愛知県では「保育士」も生活相談員として認められていますので、その資格をもって相談援助業務を行っていた期間を実務経験として計上することができます。

※ご自身の実務経験がケアマネ受験資格として認められるかは、必ず受験地の試験実施期間に照会ください。

社会福祉主事任用資格、保育士について

このように、社会福祉主事任用資格や保育士は、キャリアアップにあたり使い勝手が良い資格です。別記事にて今後紹介していきたいと思います。

筆記試験合格が必要

ケアマネになるには、筆記試験に合格する必要があります。毎年10月、全国統一問題にて試験が行われます。試験主体は各都道府県となります。

合格率は10~20%

ケアマネの合格率は、実施年・地域によって差がかなり有ります。概ね10~20%程度です。

2018年度の試験結果について

2018年度のケアマネ試験について、ニュースをご覧になった方もおられるのではないでしょうか。衝撃的な結果でした。

受験者数合格者数
2017年131,560人28,233人
2018年49,333人4,990人

いかがでしょうか。受験者数が激減したうえに、合格率も過去最低となる10.1%を記録したため、過去最低の合格者数となりました。人口の偏在はありますが、単純に都道府県数の47で割っても、一つの県に100人程度しかケアマネが増えないという事になります。何故このような結果になったのでしょうか?

試験制度の変更 受験資格が厳しくなった!

介護福祉士同様、ケアマネも受験資格の厳格化が行われています。具体的には、介護職員としての実務経験5年で受験する場合、以前は介護福祉士試験合格前の実務経験を参入することができましたが、現在は介護福祉士として登録してからの実務経験が5年900日必要となった点が大きく影響している物と思われます。

介護福祉士試験合格して、登録を行わないでいた場合、その分は実務経験に入らないため注意が必要です。事業主証明を行う際も、登録日からとなります。実際に介護福祉士として登録した日が4月7日であれば、4月7日からの勤務日を起算として5年間900日となります。

いずれにせよ、資格取得のハードルが大幅に上がったのは間違いありません。以前は最短5年の実務経験(見込み)で受験できましたが、今は最短でも介護実務ルートでは8年必要となります。高齢化の進展により、要介護者が今後増えていくことは間違いが無く、介護給付にはケアプランが必要です。制度としてどうなっていくのか、今後の試験動向にも要注目です。

ケアマネ試験は難しいのか?

結論を最初に言ってしまうと、対策無しでの合格は、極めて困難です。例えば、お医者さんや看護師であれば、医療的ケアの部分は無勉強で問題無いでしょうが、支援分野についてはしっかり学習をする必要があります。

逆に、しっかりと3ヶ月程度しっかり勉強すれば、良いところまで行ける試験でもあります。範囲が広いため、安定して合格点を取るのは難しい部分があります。せっかく安くないお金を払って受験するのですから、一回で合格したいものです。具体的な試験対策は別記事を書いていきたいと思います。

ケアマネの受験対策は3ヶ月しっかりやろう

通常、6~7月頃試験申し込み受付期間となります。受験申し込み後、 試験当日まで 集中して取り組むのが良いと思います。また、介護保険は3年に一度報酬改定があります。直近は2018年4月に改定が有りましたが、そのタイミングで新たな介護サービスが創設されたりする等制度が変わっていくため、試験内容もそれに対応して変わっていきます。改定が有った年は改定内容が狙われて来ますし、テキストも更新されますので、過去問中心での学習は不利になりかねないです。そういったことも考慮しないと、みすみす点を逃す事となりますし、改定に対応したテキストが出てくるのはやはり夏頃となりますから、あまり早めに取り組むよりも短期決戦が向いているのは、そのような理由も有ります。

テキストは、介護支援専門員基本テキストを推奨します!

ケアマネ試験対策について、オススメの書籍を照会します。ずばり、長寿社会開発センター「介護支援専門員テキスト」です!

3冊セット、1446ページというたいへんなボリュームです。

国が示している「介護支援専門員実務研修受講試験」出題範囲の項目に完全準拠!
全面的にリニューアル!2色刷でさらに見やすくなりました

引用元:長寿社会開発センター 8訂介護支援専門員テキスト商品説明

この説明は伊達では無く、原則「試験問題ははこの本の範囲から出る」と考えていただいて問題無いです。ケアマネ試験対策本の定番、「中央法規」の書籍も、帯などで、介護支援専門員テキストに準拠していることを明記しています。慣れないと読みにくさはあるかと思いますが、とにかくこの本をしっかり読み込むことが、最も合格への近道だと思います。

試験合格はゴールでは無い

ケアマネへの道が平坦で無いのは、試験合格後に研修が必要であることが挙げられます。研修は16日(+居宅介護支援事業所で3日間実習)にも及び、私自身とても大変だった!と実感します。研修費用だけでも5万円以上、更に研修センターまでの交通費、昼食代、実習費用と、全部で10万円近く支出しました。更に5年ごとの更新も有ります。

ケアマネの給与

地域差はありますが、ケアマネの給与が必ずしも介護職員よりも高いかというと、逆転傾向にあるように感じます。処遇改善加算の対象外であり、 特定処遇改善加算の開始も踏まえると、事業主が任意で給付をしない限り現場職員の法が給与面では有利になると思われます。

ケアマネの更新費用

ケアマネは5年更新となります。この更新費用や、勤務保証の取り扱いについては事業主次第というところです。会社負担で出してくれるところ、自腹で有給使っていかないと行けないところなど、まちまちです。当然ながら、処遇が良い事業主は選ばれる事業主となり、採用にあたっても有利になるでしょう。転職が珍しくない業界ですが、そういった面は必ず確認しておいた方が良いと思います。

ケアマネの将来性

現在の介護保険制度を維持していく場合、ケアマネは全ての介護サービスの要となるプランを作る人材です。今回の試験結果や、制度変更(管理者の主任ケアマネ必須化)により、今後ケアマネの奪い合いが起こる可能性はあります。今後の動向は注視していくべきでしょう

ケアマネへのチャレンジをオススメする理由

個人的には、やはり「ケアマネ試験には是非チャレンジして欲しい」と思います。

理由ですが、研修は大変ですが、「対人援助職の訓練として、大いに役に立った」からです。看護師、薬剤師と言った専門職の意見を聞いたり等、勉強になることが多かったですね。

是非とも皆さんもチャレンジして貰いたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です