2018年度(第31回)社会福祉士国家試験解説 第6問 障がい

問題6

障害に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 遂行機能障害は,高次脳機能障害に含まれる。
2 白血病による免疫機能障害は,身体障害者福祉法の内部障害に含まれる。
3 先天性の疾患は,聴覚障害の原因疾患に含まれない。
4 脳性麻痺は,身体障害者福祉法の肢体不自由の原因疾患に含まれない。
5 糖尿病の合併症は,視覚障害の原因疾患に含まれない。


引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

迷うときは消去法で選択肢を絞っていきましょう

まず、選択肢をながめていると、「○○(疾病)は、××に含まれない」という選択肢が3つほど有りますね。最初にこれらを検証します。

選択肢3

先天的に聴覚障害がある方、というのは当然にいらっしゃるわけです。そうでなければ、聾学校が何の為にあるのか、という話ですよね。したがって選択肢3は×です。

選択肢4

脳性麻痺の方に、実際に接したことのある方はこの選択肢は選ばないのでは無いでしょうか。個人差はありますが、疾病により著しく体動が制限されている方がいらっしゃいます。そのような方が、障害福祉サービスを利用せずに生活をしていくことは極めて困難かと思います。常識的に考えて、これは×ですね。

選択肢5 糖尿病の合併症はしっかりおさえましょう

第5問でも糖尿病に関する選択肢がありましたが、医療・福祉の専門家として働くことを考えると糖尿病の知識は必須です。糖尿病の3大合併症、腎症、網膜症、神経障害は絶対に覚えましょう。中途失明の原因疾患として、糖尿病性網膜症はベスト5に入ります(以前は一位でした。現在は緑内障がトップ)。

選択肢1 正答 高次脳機能障害を理解する

実は、この問題も正答が明らかです。遂行機能障害は、高次脳機能障害の代表的な症状ですね。そもそも高次脳機能障害とは、頭部外傷等の器質的障害により、脳が損傷を受けて様々な障害が発生してきます。認知症様の症状がでてきますので併せて覚えるのが良いでしょう。国立障害者リハビリテーションセンターの記事がわかりやすくて良いと思います。自動車事故等による脳損傷で高次脳機能障害となるケースは原因がはっきりしていますが、高齢者の場合認知症との鑑別が難しいケースもあるようです。

選択肢2は消去方で除外しました。

率直なところ、白血病が内部障害に含まれるか?と問われると即答できませんでした。実際、含まれないようですが私は消去方で×としました。内部障害は東京都福祉保健局HPにまとまっていましたので、ご一読いただけると理解が深まるかと思います。

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