2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第142問 児童相談所の相談に関する統計

問題142 「平成28 年度福祉行政報告例」(厚生労働省)における児童相談所の相談に関する統計の説明のうち,正しいものを1つ選びなさい。


1 児童相談所が対応した児童虐待相談件数は,10 万件を超えている。
2 児童相談所が対応した虐待相談を虐待種別でみると,身体的虐待が最も多い。
3 児童相談所が対応した相談のうち,児童福祉法に基づく入所措置をとったものは3 割程度である。
4 児童相談所が受け付けた相談の相談経路は,学校が最も多い。
5 児童相談所が受け付けた障害相談の内訳でみると,肢体不自由相談が最も多い。

引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

統計報告の問題は、原典を確認

久々に統計報告についての問題。これは先入観が邪魔をする問題。さっそく原典を確認してみましょう。

平成28 年度福祉行政報告例は、こちらになります。

5 児童相談所が受け付けた障害相談の内訳でみると,肢体不自由相談が最も多い。

まずこちら。イメージとして、肢体不自由よりも、発達障害について相談するケースが多いような・・・。当該報告には、障害相談の内訳は記載されておらず、この選択肢の裏付けとなるデータは有りませんので不正解。

4 児童相談所が受け付けた相談の相談経路は,学校が最も多い。

この選択肢も、当該報告には記載がない内容です。学校が相談経路・・・どうでしょうか?
相談内容は、障害相談が第一位となっていますが、障害であれば家庭(保護者)から直接の相談が多そうな印象です。

3 児童相談所が対応した相談のうち,児童福祉法に基づく入所措置をとったものは3割程度である。

これも、当該報告に記載されていない事項です。
市町村・都道府県における子ども家庭相談支援体制の 整備に関する取組状況について”という資料があり、そちらを参照すると、 平成28年 の児童虐待件数は 122,575件、入所措置は4,845件。3.95%です。3割というのはいかにも多いですね。

2 児童相談所が対応した虐待相談を虐待種別でみると,身体的虐待が最も多い。

正直なことを言うと、最初僕はこれが正解だと思っていました。平成24年度では確かに身体的虐待がトップだったのですが、その後逆転し、現在では心理的虐待が圧倒的大差で、最も多い虐待種別となっています。これは意外でした(だから試験で狙われる)。
児童の前で、親が配偶者に暴力を振るう、といったものも心理的虐待に該当するといったことが認知されてきたとか、これまで隠れていた物が顕在化するようになったという事なのかも知れません。

1 児童相談所が対応した児童虐待相談件数は,10 万件を超えている。

最後に残った、こちらが正解です。
この問題は、選択肢2で引っかけてくる問題なのかな?という印象ですね。
それはともかく、報告の原典は色々と参考になる無いようだと思います。
丸暗記というより、最近のトレンド(心理的虐待が増えてきている、虐待の行為者は実母が最も多く、実父の割合が増えてきている等)をつかんで置いた方が良いと思います。

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