2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第133問 地域包括支援センター
問題133 地域包括支援センターに関する介護保険法の規定についての次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。
引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題
1 市町村は,地域包括支援センターを設置しなければならない。
2 地域包括支援センターの設置者は,包括的支援事業に関して,都道府県が条例で定める基準を遵守しなければならない。
3 地域包括支援センターの設置者若しくはその職員又はこれらの職にあった者は,正当な理由なしに,その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
4 都道府県は,定期的に,地域包括支援センターにおける事業の実施状況について,評価を行わなければならない。
5 地域包括支援センターの設置者は,自ら実施する事業の質の評価を行うことにより,その事業の質の向上に努めなければならない。
地域包括支援センター
地域包括支援センターについての問題です。社会福祉士に登録した暁には、将来的に包括での勤務を考えている方もいらっしゃるのでは無いでしょうか。専門性を活かすことができる職場だと思います。
包括がらみの出題も法律であったりとか、覚えることが多く厄介、苦手と感じている方も多いと思うのですが、この問題は割と常識で解けてしまうように思います。
1 市町村は,地域包括支援センターを設置しなければならない。
これはよくあるタイプの出題ですね。そして、嫌いな人が多いのでは無いでしょうか・・・。ついうっかり選んでしまい、間違えるという。
(地域包括支援センター)
出所:介護保険法
第百十五条の四十六 地域包括支援センターは、第一号介護予防支援事業(居宅要支援被保険者に係るものを除く。)及び第百十五条の四十五第二項各号に掲げる事業(以下「包括的支援事業」という。)その他厚生労働省令で定める事業を実施し、地域住民の心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設とする。
2 市町村は、地域包括支援センターを設置することができる。
”設置しなければならない” ではなく、“設置することができる”が正しいです( 介護保険法の条文)
2 地域包括支援センターの設置者は,包括的支援事業に関して,都道府県が条例で定める基準を遵守しなければならない。
包括は市町村が設置主体であることを知っていれば、回避できる選択肢ではないでしょうか。
第百十五条の四十六
出所:介護保険法
(略)
5 地域包括支援センターの設置者は、包括的支援事業を実施するために必要なものとして市町村の条例で定める基準を遵守しなければならない。
3 地域包括支援センターの設置者若しくはその職員又はこれらの職にあった者は,正当な理由なしに,その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
はい、これは出所を明らかにするまでもなく正しい内容ですね。当然に秘密保持義務違反がありますので、常識的にこれは選びたいところです。
4 都道府県は,定期的に,地域包括支援センターにおける事業の実施状況について,評価を行わなければならない。
ここでも、都道府県は・・・と出題されていますが包括の設置主体は市町村で、評価も市町村の役割です。
5 地域包括支援センターの設置者は,自ら実施する事業の質の評価を行うことにより,その事業の質の向上に努めなければならない。
こちらも、常識的に正答と選択できる内容ですね。
問題文をしっかり読むことが、合格に繋がることを今一度確認しておきましょう。