2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第131問 介護支援専門員の役割

問題131 介護支援専門員の役割に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。


1 利用者が介護保険施設への入所を希望する場合には,介護保険施設へ紹介を行うものとされている。
2 指定居宅介護支援の提供に関する記録を整備し,終結した日から5 年間保存することが厚生労働省令で定められている。
3 少なくとも一月に1 回,サービス担当者会議を開催しなければならない。
4 介護保険サービス以外のサービス等を含む居宅サービス計画を作成することができる。
5 訪問看護等の医療サービスが必要と自ら判断した場合には,利用者の同意を得ずに主治の医師の意見を求めることができる。

引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

介護支援専門員の役割 かなり枝葉を問うてきている印象

引き続き介護保険、今度はケアマネの役割について。
前回に引き続き、ケアマネ試験で出てきそうな問題です。苦手な人にとっては地獄のような問題かも(笑)
しかも、結構ややこしいですね。

1 利用者が介護保険施設への入所を希望する場合には,介護保険施設へ紹介を行うものとされている。

これは、利用者からの依頼ですし断る理由も無いですよね。
ケアマネ的には推奨できなくても、利用者が望むのであれば、詳解はするものと思われます。
正答です。

2 指定居宅介護支援の提供に関する記録を整備し,終結した日から5 年間保存することが厚生労働省令で定められている。

これは、実務をやっている人が引っかかりそうな問題です。
終結(完結)の日から5年、というルールで働いている人は多く居るのでは無いでしょうか。
実は、厚生労働省の基準省令で定められているのは2年が正しいです。
各自治体が、条例で5年に延長しているんですね。
間違えて引っかからないようにして欲しいです。(私は引っかかりました・・・)

3 少なくとも一月に1 回,サービス担当者会議を開催しなければならない。

これは間違えて選ばないようにしたいですね。月1回行うことが義務づけられているのは、担当者会議では無く居宅等におけるモニタリングです。
以前は無かった物ですが、これによりケアマネの業務負担はすごく重くなったと思います。
ちなみに要支援の方は毎月じゃ無くても良く、電話で済ませたりしてますね。
ケアマネ受験者、合格者、登録者がこの間激減し、一方で高齢人口が増加していく中で、制度をどうやって維持していくのか、非常に興味深いところだと思います。

4 介護保険サービス以外のサービス等を含む居宅サービス計画を作成することができる。

これはケアマネ研修受けた人になじみ深い内容。正答です。
ケアプランに位置づけるサービスは、フォーマルな介護保険サービス(通所リハ、訪問介護等々、制度化されたサービス)のほか、ボランテイア、近所の人といった、インフォーマルなサービスも含めて計画を作る、ということがこれでもか!と入ってきます。
実務上は、近所のおばちゃんに買い物頼む、とかは入れにくいように思うのですが、理念的にはそういうものなので、覚えておいた方が良いですね。

5 訪問看護等の医療サービスが必要と自ら判断した場合には,利用者の同意を得ずに主治の医師の意見を求めることができる。

これは選ぶ人居ないですよね。本人同意得ずに事を進めるなんていう選択肢が選ばれることはほぼ無いです。
ただし、例外として虐待のうち、疑いの段階で通報義務が課せられているものはこの限りでは無く、また、よく国試では(特に公認心理師)出題されるので、その点は注意したいところです。
タラソフ判決については、社会福祉士も大いに関わってきますよね。

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