2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第125問 人事管理

問題125 人事管理に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。


1 目標管理制度で部下が目標を設定する際は,チームや組織の目標とは無関係に,部下の個人的な目標を設定するのが原則である。
2 ダイバーシティ・マネジメントにおいては,人材の多様性は組織に様々な価値や利益をもたらすと考えられている。
3 成果主義による人事評価とは,職員の潜在能力に着目して,処遇や昇進などの評価に差をつけることをいう。
4 人事評価におけるハロー効果とは,評価が標準・普通に集中することをいう。
5 職務給とは,組織内の職位と年齢に応じて,職員の給与に格差を設ける給与をいう。

引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

人事管理について。社会人が有利な問題か?

人事管理について、と言うことですが・・・社会人経験のある方はイメージしやすい問題では無いかと思います。
また、以前も触れた、現代的な横文字用語の理解が有ればとても簡単なのでは無いでしょうか

2 ダイバーシティ・マネジメントにおいては,人材の多様性は組織に様々な価値や利益をもたらすと考えられている。

はい、ダイバーシティですね。ダイバーシティとは、多様性とよく訳されますが、国籍・人種、性であったり等々、多様な人材を活用していくことですね。現在、日本では外国人労働者も増え、 外国の方が 同僚・顧客ということも珍しくなくなりました。
正に、選択肢の内容は、日本経済新聞といったような新聞にもよく掲載されており、継続して出題が予想される問題ですね。

1 目標管理制度で部下が目標を設定する際は,チームや組織の目標とは無関係に,部下の個人的な目標を設定するのが原則である。

個人目標が、チームや組織の目標とリンクしていないということは有り得ないのでは無いでしょうか。もしそうであったら、組織に所属している意味が無いと言っても良いでしょう。

3 成果主義による人事評価とは,職員の潜在能力に着目して,処遇や昇進などの評価に差をつけることをいう。

成果主義は、現に達成した”成果”を評価する仕組みとなります。したがって、潜在能力(ポテンシャル)がいくら高くても、結果が出せなければ評価はされないことになります。成果主義には功罪あると言われていますね。

4 人事評価におけるハロー効果とは,評価が標準・普通に集中することをいう。

ハロー効果(光背効果)は、心理学のカテゴリーでも出題の可能性が有ると思われます。ある人物に良いところが1つ有ると、すべての面ですぐれているとバイアスがかかってしまう(よく見えてしまう)のがハロー効果です。この選択肢は日本語的にちょっと意味がわからないですが、ハロー効果の説明とは明らかに異なっていますので不正解です。

5 職務給とは,組織内の職位と年齢に応じて,職員の給与に格差を設ける給与をいう。

これは 年功序列、つまり日本型の職能給の説明です。職務給とは、欧米などで主流とされている、役割に対して給料を決めるというやり方ですね。2020年には同一労働同一賃金が導入されるため、非常に出題の可能性が高いのでは無いでしょうか。

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