2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第123問 ドナベディアンによる医療の質評価

問題123 ドナベディアン(Donabedian, A.)によるヘルスケアの質を評価するための3つのアプローチの1つである「構造(ストラクチャー)」の要素に該当するものとして,正しいものを2つ選びなさい。


1 設備,備品などの物的資源
2 リハビリテーションや予防活動
3 健康状態や健康行動などにおける改善
4 専門職者などの人的資源
5 診断,処方などの医療行為

引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

いわゆるドナベディアンモデルについて。

ドナベディアンモデルについての問題です。よく医療の質、と言われますが、ドナベディアンモデルでは、この質を”構造””課程””結果”で評価するとしており、それぞれ、”structure” ”process” ”outcome”の和訳です。
介護保険サービスにおける、通所介護(デイサービス)で導入された、ADL維持加算には”アウトカム評価”という用語が出てきますが、ようは結果の評価と言うことですね。小難しい用語使わなければ良いのに・・・と当時思いました。

この問題では、”構造”に該当するのはどれか?と言うことですので、言わば環境面について述べている選択肢を選べば良いです。

1 設備,備品などの物的資源
4 専門職者などの人的資源

医療提供に当たっての環境、資源と呼べるのはこの2つですから、これが正解となります。

2 リハビリテーションや予防活動
5 診断,処方などの医療行為

これは、提供する医療サービスなので、課程となります。プロセスの方が、もはや日常的に使われていてわかりやすいかも知れませんね。

3 健康状態や健康行動などにおける改善

これが、”結果””ですね。
先ほど述べたデイサービスのアウトカム評価は、機能訓練などによる改善・すなわちアウトカム評価によって改善した者の割合に応じて加算をしていくような仕組みを持っています。
そんなことを頭の片隅においておくと、例えば介護保険サービスについての理解も併せて深めていけるのでは無いでしょうか。

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