2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第118問 外国人への支援

問題118 日系人のMさん(45 歳,男性)は,13 年前に来日し,35 歳の時に日本人女性と結婚した。現在は県営団地に住んでいる。来日理由の一つである祖国に住む父母への定期的な送金も実現したが,働いていたW社が3 か月前に倒産してしまい,現在はアルバイトをしつつ,公共職業安定所(ハローワーク)を通じて求職活動を行っている。また,家賃の安い住宅への転居を検討しているものの,まだ見付かっ
ていない。アルバイトの収入と貯金の取崩しで生活しているMさんは,今後の収入に不安を感じたため,外国人を支援する団体のLソーシャルワーカー(社会福祉士)に相談した。次のうち,この段階においてLソーシャルワーカーがMさんに対して行うこととして,適切なものを2つ選びなさい。

1 帰国するよう助言する。
2 祖国への送金をやめるように助言する。
3 生活保護の申請を勧める。
4 日本で支えてくれる知人・友人の状況を尋ねる。
5 家賃減免の仕組みの有無と適用条件を県営団地の管理者に確認したか聞く。

引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

事例問題 長かった”相談援助の理論と方法”最後の問題

ついに、”相談援助の理論と方法”も最後の問題となりました。2つ選択の事例問題ですが、例によって、サービス問題と言って良いのでは無いかと・・・・。

1 帰国するよう助言する。
2 祖国への送金をやめるように助言する。

”助言”、と若干マイルドな表現にはなっていますが、いきなり”そりゃ無いだろ”という感じの選択肢ですよね。もはや説明不要かと思いますが、この選択肢を選ぶことは無いでしょう。

3 生活保護の申請を勧める。

生活保護、というのはもちろん将来的には検討することになるかも知れませんね。
しかし、” この段階においてLソーシャルワーカーがMさんに対して行うこと”を回答する必要が有ります。
”貯金の取り崩しをしながら”ということですが、Mさんの資力、すなわち貯金の残額等を把握したうえで、支援の方針は決定していく必要が有ります。結果として、生活保護をすすめることはあり得ますが、”この段階においては”、

4 日本で支えてくれる知人・友人の状況を尋ねる。
5 家賃減免の仕組みの有無と適用条件を県営団地の管理者に確認したか聞く。

まだ介入の初期段階ですので、アセスメントをしっかり取っていく段階だと思われますので、まずはこちらの選択肢、4と5を行っていく段階でしょう。

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