2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第107問 ソーシャルワークの援助過程
問題107 ソーシャルワークの援助過程におけるソーシャルワーカーの役割に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題
1 ブローカーは,クライエントと必要な資源を結び付ける。
2 エデュケーターは,クライエントと社会システムの不調和から生じるニーズに対して,葛藤を解決し,調整する。
3 ネゴシエーターは,クライエントに必要な情報やスキルを学習する機会を提供する。
4 イネーブラーは,クライエントの問題解決のために利害関係のある関係者と話し合う。
5 メディエーターは,クライエントに支援,励まし,指示を与えることで,適切に課題を遂行したり,問題解決をできるようにする。
これまた厳しかった・・・
苦手な方が多いと思われる、カタカナ語です。今回の問題は、それぞれ用語と説明がバラバラになっていて、正しい組み合わせは1つだけとなります。
- ブローカー (仲介者)
- エデュケーター(教育者)
- ネゴシエーター(交渉者)
- イネーブラー (側面的援助者)
- メディエーター(媒介者)
ブローカーというと、仲介者ということで、個人的にはたまに映画とかで出てくるイメージ、機会の売買仲介とか・・・。今回の問題では選択肢 1 が”クライエントと必要な資源を結び付ける”という仲介の機能ということで、
1 ブローカーは,クライエントと必要な資源を結び付ける。
本選択肢が正解となります。
2 エデュケーターは,クライエントと社会システムの不調和から生じるニーズに対して,葛藤を解決し,調整する。
これは、メディエーター(媒介者)の役割です。メディエーターというと、医療機関において配置されるメディエーターというものがありますね。日本医療メディエーター協会のHPの説明をご参照ください。医療対話仲介者、と略していますので、選択肢1のブローかと混同してしまいそうですが。
3 ネゴシエーターは,クライエントに必要な情報やスキルを学習する機会を提供する。
ネゴシエーターは、交渉人、という映画が有りましたので、ご存知の方もいらっしゃるのでは無いかと。問題起こしましたが、役者としてのケヴィンスペイシーが好きなので、交渉人は好きな映画です。
それはともかく、この説明文は、エデュケーターの説明ですね。これは簡単でした。
4 イネーブラーは,クライエントの問題解決のために利害関係のある関係者と話し合う。
これは、ネゴシエーターの説明となります。
5 メディエーターは,クライエントに支援,励まし,指示を与えることで,適切に課題を遂行したり,問題解決をできるようにする。
最後に残ったイネーブラーの説明になりますね。側面的援助者、の方がイメージとマッチするのでは無いかと思います。