2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第104問 アセスメントツール

問題104 アセスメントツールに関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。


1 ジェノグラムは,成員間の選択・拒否関係を図式化し,小集団における人間関係の構造を明らかにする。
2 エゴグラムは, 3 世代以上の家族を図式化し,世代間の人間関係の構造を明らかにする。
3 ソシオグラムは,交流分析理論に基づき,人間の性格を五つの領域に分けて分析する。
4 DCM(Dementia Care Mapping)は,クライエントとその家族の関係や社会資源との関係を,円や線を用いて表す。
5 PIE(Person-in-Environment)は,クライエントが訴える社会生活機能の問題を記述し,分類し,コード化する。

引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

消去法で解かざるを得なかった・・・・

アセスメントツールについての問題ですが、まずジェノグラムとエゴグラムはほとんどの人がご存じなのではないでしょうか。この問題で選択肢1と2を選ぶ人はまずいないと思われます。

3 ソシオグラムは,交流分析理論に基づき,人間の性格を五つの領域に分けて分析する。

エリック・バーンの 交流分析に基づくのは、エゴグラムですね。CP,NP,A,FC,ACの五つの領域にわけて分析します。東大式エゴグラム(TEG)が性格分析検査として、よく使われますね(公認心理師対応)。
選択肢1の、”成員間の選択・拒否関係を図式化し,小集団における人間関係の構造を明らかにする。”が、ソシオグラムの説明となります。

4 DCM(Dementia Care Mapping)は,クライエントとその家族の関係や社会資源との関係を,円や線を用いて表す。

これは、エゴグラムの説明ですね。

なお、DCMというのは恥ずかしながら知りませんでしたが、 “Dementia”というのは 認知症のことなので、これは違うな、というのはすぐわかりました。
ちなみに、depressionはうつ病、diseaseは病気、というのは覚えておくと、心理検査の名称手がかりになります。HDS-R(長谷川式)は、Revised Hasegawa Dementia Scaleのことで、間にDが有るから認知症のスクリーニング、と覚えると便利です。

cognitionは認知、と言う意味だから、COGNISTATは認知機能の検査とか・・・。検索手がかりを多く作ることはとても試験対策上も役立ちます。

5 PIE(Person-in-Environment)は,クライエントが訴える社会生活機能の問題を記述し,分類し,コード化する。

今回の正答は選択肢5。ああ、そうなんだという感じでした。消去法で選択することができましたが、これは実務で使われているのでしょうか・・・。いずれにせよ、消去法で潰していくという発想を持てるかどうか、はあらゆる国家試験を突破する上で重要だと思います。選択肢をしっかり読んで、取りこぼさないようにしていきたいですね。

  • X

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です