介護施設の二交代夜勤体制は改善されるのか?

朝介護施設の9割弱、2交代制 夜勤で16時間以上勤務も(朝日新聞) まさに昨日書いたブログ記事に関連する報道を見つけました。統計の母集団が132施設にとどまっていることには留意する必要がありますが、2交代夜勤を月4、5回というのは私の経験上は平均的・典型的かな、と思います。そして、人手不足が常態化している職場では6回、7回といった夜勤シフトをされているという話を聞いたこともあります。

https://career-cs.net/2019/02/%e5%8b%a4%e5%8b%99%e6%99%82%e9%96%93%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%83%90%e3%83%ab%e3%81%a8%e3%81%af%ef%bc%9f%e4%bb%8b%e8%ad%b7%e8%81%b7%e5%93%a1%e3%81%ae%e5%a4%9c%e5%8b%a4%e3%81%ae%e3%81%82/

この記事では夜勤時間についてのみ言及されていますが、更にしんどいのはワンオペ・休憩(仮眠)なしという夜勤が状態化している職場が有ることでは無いかと思います。記事中にもありますが、人間的な介護を提供するためには十分な体制、休養は不可欠と言えるでしょう。

看護協会のガイドラインがとても参考になります。

夜勤と言うことでは、医療機関、病院においても日常的に行われています。看護師の団体である日本看護協会が作成している、看護師の夜勤・交代勤務に関するガイドラインがとても参考になります。リンク先でpdfを参照いただくこともできますし、書籍での購入も可能です。是非ご一読をお勧めします!

「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン 資料付き」(書籍)について

本文に関連する資料を加えたB5判書籍が発売されています。併せてご利用ください。
書籍名:看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン 資料付き
出版社:株式会社メヂカルフレンド社
販売価格:1,575円(税込)・ISBN番号:978-4-8392-1498-2

引用元:日本看護協会のホームページ

長時間夜勤の影響についての影響についても、科学的な根拠に基づいた報告がされています。私も早速購入しようと思います。

労働時間と事故の発生についての研究では、昼間の8時間勤務より夜間の8 時間勤務の方が事故(医療事故に限らず自身のけがも含みます)を起こす可能 性が高く、さらに同じ夜勤でも8時間勤務より12時間勤務の方が事故を起こす 確率が高いという結果が出ています。すなわち、夜間の長時間労働が事故発 生につながりやすいことを示唆していると言えます。これらの研究が主に行われている欧米では12時間を超える勤務が行われていないため、日本で多く行わ れている16時間勤務の事故リスクについては検証されていません。

引用元:看護師の夜勤・交代勤務に関するガイドライン

「欧米では12時間を超える勤務が行われていない」ということは、お恥ずかしながら知りませんでした。このように、看護師はやはり職能団体がしっかりしており、また管理者の方々もしっかりと勉強されています。やはり、命を預かる仕事であるからこそ、自分たち自身も健康でいなくてはいけないという思いは強いかと思います。結果として、患者さんを危険にさらすことになるのです。

介護職員も同様、命を預かっています。介護職員が生き生きと安心して業務遂行できるようになっていって欲しいと思います。

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