2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第90問 質的調査の記録やデータの収集方法
問題90 質的調査の記録やデータの収集方法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
1 仮説検証などに必要な数量的なデータの収集を行う。
2 調査対象者を抽出する方法として,主に無作為抽出法を用いる。
3 音声データや映像データを用いることができる。
4 手紙や日記などの私的文書は除外する。
5 面接者は,インタビューの場において相手の発言内容の一言一句を正確にメモすることに専念する。
引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題
問題文をよく読むことはとても重要。”質的調査”についての問題
問題文をよく読むことは、とても重要です。それはありがちな”2つ選びなさい”の見落としといったこともそうですが、解答の大前提たる問題文を見落としていては、合格は遠くなるばかりです。
まず、冒頭に ”質的調査の記録やデータの収集方法・・・”と書いてあります。この問題は、質的調査について問うているというのが大前提です。したがって、
1 仮説検証などに必要な数量的なデータの収集を行う。
これを選んでしまうのは論外ということになります。質的調査と言っているのに、数量的なデータの収集・・・というのは明らかに矛盾ですね。
2 調査対象者を抽出する方法として,主に無作為抽出法を用いる。
無作為抽出を行うのは、量的調査です。無作為抽出を行う理由は、母集団にたいする全数調査は手間・時間・費用が膨大となるため、標本を取り出し、そこから母集団を類推するために行うものであり、量的調査の検証に対して行う物です。
3 音声データや映像データを用いることができる。
正答。受験テクニック的にも”~することができる”は選びやすいですね。
4 手紙や日記などの私的文書は除外する。 5 面接者は,インタビューの場において相手の発言内容の一言一句を正確にメモすることに専念する。
これは国語的に選びにくい選択肢ではないかと思います。選択肢3と比べたら、わかりやすいのではないでしょうか。