2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第64問 生活保護の基準

問題64

 現在の生活保護の基準に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。


1 生活保護基準は, 3 年に1 回改定される。
2 生活保護基準は,財務大臣と厚生労働大臣の連名で改定される。
3 生活保護に係る施策との整合性に配慮して,地域別最低賃金が決定される。
4 生活扶助基準は,マーケット・バスケット方式によって設定される。
5 生活保護基準に連動して,障害基礎年金の水準が改定される。


引用元: 第31回(平成30年度)社会福祉士国家試験 試験問題

基本的な内容ですが、考えさせられる問題。

生活保護基準についての問題ですね。この問題は結構考えさせられますね。ピックアップしておきたいのが、選択肢5。 ”生活保護基準に連動して,障害基礎年金の水準が改定される。” → これは誤りです。

障害基礎年金は1級と2級がある

障害基礎年金は、1級と2級があります。1級の金額は、2級の125%と決まっています(他に、加算等有り)。2級の金額は、老齢基礎年金及び遺族基礎年金と同一額とされています。したがって、選択肢5は”生活保護基準に連動して、老齢基礎年金の水準が改定される”と言っているのと一緒です。

これは明確に間違ってます。日本年金機構のHPに解説PDFが掲載されているので、ご参照いただけると良いです。すごく簡単に説明すると、物価の変動率などを掛け合わせて算出します。物価の上昇にともない、例えば以前は100円で買うことができたパンが150円となったとします。年金が15万円だとしたら、以前はパンを1,500個買うことができたのが、1,000個しか変えなくなってしまいます。このように、物価上昇が有れば、それに併せて給付金額も上げていくという考え方になります(これはかなり簡易的なたとえなので、実際はもっと複雑です

将来の改定内容に注意を払いましょう。

問題は、令和3年4月からの年金額改定の変更です。先ほどの 日本年金機構のHP にPDF掲載されているのを是非みていただきたいですが、簡単に言うと、物価が上がっても、給与水準が下がっていたらその給与水準に基づいて年金額を支給しますよ、持続可能な制度に為ないといけないからね!と書いてありますね。これは厳しいですね。年金の先行き・将来不安を抱えている方は多いかと思いますが、個人手金はこれは、とても厳しい内容だと思います。そのような現実を、社会福祉士はしっかりと理解しておく必要が有る、という出題者からの問題提起では無いか?と感じました。是非、この機会に皆さんも関心を持っていただきたい内容ですね。

残りの回答について

選択肢1 誤り。 保護基準の改定は、5年ごととなっています

選択肢2 誤り。 生活保護基準の改定は、厚生労働大臣が行います。

選択肢4 誤り。 マーケットバスケット方式は賃金です。よくわからない横文字で惑わされた方も居るかも知れませんね!

残った選択肢3が正解となります。

2018年度(第31回)社会福祉士国家試験過去問解説 第64問 生活保護の基準” に対して2件のコメントがあります。

  1. 佐々木 より:

    マーケットバスケット方式は1950年代ごろの生活扶助基準算定方式ですね

  2. ヨウイチ より:

    佐々木さん、こんばんは。
    ご指摘くださり、ありがとう御座います。調べてみました。
    https://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/09/s0915-7c1.html

    >生活扶助基準の改定方式の変遷
    >  (1) マーケットバスケット方式(昭和23年~35年)
    >最低生活に必要な飲食物費や衣類など個々の品目を積み上げて算出

    ご指摘の通りです。貴重なご意見ありがとう御座います。たいへん勉強になりました。
    今後ともよろしくお願いいたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です